「夜の海ってどんな気持ちになる?」 そう告げたのは、今朝、泣きそうな目をしていた女の子。 「海に行こうよ」 それが始まりだった。 青春18きっぷでの初めての旅。 向かった先は茨城。 少しばかりのお金と、チェキ。 スマホは置いてきた。 いろんな人に助…
あの日、いつもなら寝ている時間。あなたとただ、静かに電話をしていた。お互いを共有し、 お互いを確認し、 静かにこのときを楽しんでいた。「ねぇ、見て」カーテンを開けると、そこには しらしらと、清らかな空があった。「いつもは寝ている時間だから、こ…
黒い蝶が私の前を飛んでいた。 だんだん距離が短くなり、私と横並びになった。 すると左上へと高く舞い上がった。 いいことがあるような気がする、そんなおでかけの始まりだった。
先ほどの記事を書いていて、思い出した詩がある。 それは、寺山修司の『海が好きだったら』である。 水に書いてもすぐに消える。 それを知ったうえで、寺山さんは自分のことを 「水に愛を書く詩人だ」と言う。 その理由は、 「たとえ/海に書いた詩が消えてし…
海を見ると、必ず思い出す言葉がある。 「海が見えた。海が見える」 林芙美子『放浪記』の一節である。 懐かしさと、安心感を得られる海が好きだ。 あの匂いも。 できれば、どうか、自然のある場所で見たい。
「猫バスが通った跡みたいだね」と子供が言った。 いい表現。いい発想。
箱根に再び行ってお土産を買い、 宿泊駅に着いた。 行列のできたパン屋に並び、 ソーセージサンド、夏野菜のハンバーガー、バターロールを購入。 ソーセージサンドをほおばりつつ、海を目指して歩いた。 海岸へ到着。 そこはもう海だった。 浜はなく、消波ブ…
朝、早く出過ぎた。 チケットを買うためのお店が開いていない。 時間をつぶすべく散策していると、八幡神社を発見。 旅中の天候がよくなりますようにとお祈りした。 そのおかげか、天候には恵まれたが、うち2日は強風だった。 残念ながら、ロープウェイには…
ゆっくりと本を読めなくなった。 その事実がただただ悲しい。 今回買った本を読むことで、 あのゆっくり、ゆったりとした時間をまた味わうことができたらと、 願いつつ、望みつつ、 真夜中に本を開く。
真夜中に、「真夜中」買うのと本屋さん 今宵は初夏の真夜中なので なんの捻りもないけれど、詠いたくなる、そんな真夜中。
結局1時になった。 2500円をポケットに入れ、早歩きで路地と駅沿いを歩く。 あと2時間しかあの場所で本を読めないのかと思うと、少し残念な気持ちになった。 貨物列車の音が大きい。 そうして、お店の前に着いた。 常連さんとの会話が聞こえる。 少しひらい…
金曜日の真夜中だからだろうか、思った以上に、酔っ払いが多い。 酔っ払いを避けるように、狭い路地をくねくね歩いた。 あの黒電話が見えた。 あの狭い路地を左に曲がれば古本屋さんだ。 なんて思って、すこし意表を突かれた。 こんなにも見えてるんだと。 …
1年1か月ぶりに、帰省の途中で帰ってきた。 懐かしい街、好きな街。 電車を降り、少し散策する。 今はカフェとなった会館に行き、zineとレモンソーダを頼む。 そのさわやかなレモンが、12時間の長旅の疲れを癒す。 パン屋さんや陶器屋さんは開いてなかった。…