海
先ほどの記事を書いていて、思い出した詩がある。
それは、寺山修司の『海が好きだったら』である。
水に書いてもすぐに消える。
それを知ったうえで、寺山さんは自分のことを
「水に愛を書く詩人だ」と言う。
その理由は、
「たとえ/海に書いた詩が消えてしまっても/
海に来るたびに/愛を思い出せるように」。
この言葉にゾクゾクした。
消えてしまうけれど、書いたという事実は残る。
詩を言葉の羅列ではなく、愛だと言う。
だから水には愛が残り、
水の集まりである海には愛があふれているのだ。
母なる海には愛がある。
ひいてはあらゆる生き物にも愛があるということだろうか。
私たちは、世界は、愛であふれていると。
他の人はどう思っているのだろう。
この詩が好きな人と語り合いたい。
旅
箱根に再び行ってお土産を買い、
宿泊駅に着いた。
行列のできたパン屋に並び、
ソーセージサンド、夏野菜のハンバーガー、バターロールを購入。
ソーセージサンドをほおばりつつ、海を目指して歩いた。
海岸へ到着。
そこはもう海だった。
浜はなく、消波ブロックには登れない。
歩いていると、魚釣り場が見えた。階段もある。
そこに座り、残りのパンをほおばった。
釣りをするご家族を眺めてほのぼのしつつ、
海の写真、漁船の写真を撮った。
かもめがいた。とんびがいた。
とても雄々しかった。
蛇足だが、夏野菜のハンバーガーがうまかった。
夏野菜がごろっと入っており、ソースもスパイシー。
バターロールはなつかしい、やさしい味だった。
とてもいい時間を過ごした。
毎週、このような時間を過ごしたいと思った。