あまなつ屋

思ったことを、つらつらと。

電話

あの日、いつもなら寝ている時間。

あなたとただ、静かに電話をしていた。

お互いを共有し、
お互いを確認し、
静かにこのときを楽しんでいた。

「ねぇ、見て」

カーテンを開けると、そこには
しらしらと、清らかな空があった。

「いつもは寝ている時間だから、この青は知らなかった」
そんな私の言葉に、
うれしそうに、いとしそうに、言葉を紡いでくれた。

そこにあるのは声なのに、
そばにいるみたいで。

すべてがいとしかった。