海
先ほどの記事を書いていて、思い出した詩がある。
それは、寺山修司の『海が好きだったら』である。
水に書いてもすぐに消える。
それを知ったうえで、寺山さんは自分のことを
「水に愛を書く詩人だ」と言う。
その理由は、
「たとえ/海に書いた詩が消えてしまっても/
海に来るたびに/愛を思い出せるように」。
この言葉にゾクゾクした。
消えてしまうけれど、書いたという事実は残る。
詩を言葉の羅列ではなく、愛だと言う。
だから水には愛が残り、
水の集まりである海には愛があふれているのだ。
母なる海には愛がある。
ひいてはあらゆる生き物にも愛があるということだろうか。
私たちは、世界は、愛であふれていると。
他の人はどう思っているのだろう。
この詩が好きな人と語り合いたい。